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Colum…2013/11/25:虚弱なハイテク、強靭なローテク

最近のハイテク機器のモデルサイクルは非常に短い。特に携帯電話、スマートフォンのそれは1年単位といっていいほどである。そして何よりも嫌なのは壊れやすいということである。

かつて一世を風靡した家庭用ゲーム機「ファミリーコンピューター」。その後継機が1990年11月21日に発売された「スーパーファミコン」※1である。

実はこのスーファミ、我が家では今でも現役でほぼ毎日、稼動している。主なプレイヤーは両親で、しかも遊んでいるのはドクターマリオ※2である。

我が家で現役で稼動しているスーファミは90年11月に発売された最初期のロットで現在に至るまで故障知らず。同時発売されたスーパーマリオワールドも途中、不幸な事故でケースが破損するもガムテープで補修し今もプレイされている。

今、自分の手元にある最新の電子機器といえば2012年9月21日に発売された「iPhone 5」である。先代モデルを上回る処理速度とレスポンスですっかりお気に入りのガジェットになった。しかし、電源ボタンが使えなくなるという不具合により購入からおよそ1年たった10月のはじめに本体交換と相成った。

有料保証のおかげで無償交換となったが、なんとも腑に落ちない。あまりにもあっさり壊れすぎである。スーファミは23年間ほぼ連続して毎日、電源のON/OFFと各種入力というストレスを受けている。携帯電話やスマホもそれに匹敵する扱いを受けているが、すぐに音をあげてしまう。まるでもやしっ子のごとくあっさりだ。

スーファミとiPhone5では使用環境が異なるのは重々承知。だが、ケータイを肌身離さず持つことが当たり前となった現代において、この壊れる早さはいただけない。ワガママな要望かもしれないが堅牢かつ軽量で我が家のスーファミのように末永く使える製品が出てくれればエコにもなるしお財布にも優しい。モノに溢れ、なんでも代替が利く世の中になっているが今でも元気に動き続けるスーファミを見ると、やはり物を大事にしなければならないと改めて実感したのであった。(終)

※1:本来は1989年7月に発売予定だったのが2度の延期を経て90年11月になった。89年7月発売だと管理人と同い年となるはずだった。

※2:本来はゲームボーイブロス向けに発売された落ち物ゲー(テトリスやぷよぷよの類)でビンに詰まった3色のウィルスをマリオが投げるそれに対応した薬で消滅させていくゲーム。スーパーファミコンで遊ぶためには別売りのスーパーゲームボーイという変換カセットが必要。

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