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Colum…2014/2/19:映画レビュー【デッドヒート】

  • 作品データ
    公開年/製作国:1995年/香港
    原題:霹靂火(Thunderbolt)
    上映時間:97分
    監督:ゴードン・チャン(メダリオン、他)
    出演者:ジャッキー・チェン(ポリス・ストーリーシリーズ、酔拳シリーズ、他)、アニタ・ユン(ノック・オフ、他)
    音楽:梁邦彦(NHKアニメ「十二国記」、「彩雲国物語」、他)


  • ストーリー

    三菱自動車の岡崎工場(現、名古屋製作所)での研修を終えたジャッキーは香港に帰国後は違法改造車の取り締まりを請け負う父親の仕事を手伝っていた。ある日、いつものように父親と工場の同僚たちと共に検問を行なっているとろこに、黒いスカイラインGT-R(R32)が向かっているという情報が入る。しかし、そのGT-Rは警官をひとりひき逃げし、検問を突破してしまう。数日後、GT-Rがガス欠の救助をしていたジャッキーたちの傍を通過。ジャッキーはガス補給を終えた三菱・FTOに乗り込み、カーチェイスの末にGT-Rのドライバーを逮捕する。

    逮捕されたのはクーガーと呼ばれるICPOが追っているテロリストだった。しかし、クーガーの一味が警察署を襲撃しクーガーは脱走。復讐のためにジャッキー一家が住んでいる工場を襲撃し、ジャッキーの妹を拉致。さらに、「仙台ハイランドで開催されるレースで対決しろ」と言い残し逃走。ジャッキーはさらわれた妹を救出するため、クーガーとの決着をつけるため、日本へと向かう。

  • 作品解説

    使用された国産車はトヨタ・スープラ、MR-2、マツダ・RX-7、ホンダ・NSX、三菱・FTO、GTO、ランサーエボIII(爆破用はエボI)など多岐に渡る。レースの撮影は実際に仙台ハイラインド(現行GT-Rの開発を行なったところで、過去にはF3000、Fポン、JGTC、N1耐久など国内のトップカテゴリが開催されていた)で行なわれたが、路面保護の観点からクラッシュ、爆破などのシーンは仙台での撮影後、車両を全てマレーシアに輸送し撮影された。三菱自動車の協賛はもちろんのこと、ヨコハマタイヤやHKSもスポンサーに名を連ねていた。

    撮影中の事故も発生しており、カースタントを行なったドライバーが重傷を負ったり、ジャッキー自身も毎度のことながら流血ものの事故に遭っている。(これらはエンディングのNG集で見られる。)また、撮影のために借り受けたレーシングカーを大破させてしまい(2台)弁償したらしい。

    この作品のテーマソングをジャッキー・チェン自身が歌っているがオープニングは広東語版、エンディングは中国語(北京語)版となっている。

  • レビュー

    ジャッキーの趣味が高じてできた作品。異論は認めない。荒唐無稽なストーリー展開とレース展開で派手は派手だが、分かる人がみるとかなり興ざめしてしまう。謎のレース好きテロリストがわざわざ、捕まるリスクが高いのを覚悟で日本のレースに誘いだしたり、中止されてもおかしくないほどのクラッシュが起きているにも関わらず、レースが続行されたり、イエローフラッグ無視の追い越しがあったりと、ドイヒーである。数あるジャッキー作品の中でもかなりキワモノの部類に入る。

    レースで使われる車両もまとまりがなく、レースカテゴリは一切不明である。恐らくN1耐久の部類に入ると思うが、当時のレギュレーションでは出走できない車両が何台か紛れ込んでいた。敵の乗るGT-Rも実はGT-Rではなくベース車両のGTS-tと呼ばれるFRのスカイラインをGT-R仕様に仕立てたパチモンだった。(グラベルにスタックした際に4WDなのに後輪だけが空転し、前輪は微動だにしてなかったり、フェンダーの膨らみ方やホイールの違いで複数のスカイラインが使われたのがわかる。)

  • おすすめ度

    本当に暇でどうしようもない時でも見ないほうがいい。


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