2013東京モーターショー特集!~クルマノミライ~

2013年11月30日(土)東京ビッグサイト

2年に一度のクルマの祭典「東京モーターショー」(以下、MS)。今年は43回目の開催。2年前の第42回を上回る来場者数を記録し無事に終了。今回はS氏と共に注目したクルマやバイクを振り返る。

4輪だけじゃないです

東京モーターショーといえば世界のモーターショーの中でも指折りの展覧会であり、極東アジア地域のマーケットの将来を占う上でも重要なポジションを占めている。

とはいえ、日本を含めた地域でモータリゼーションが一気に盛んになったのはつい最近の話し(といっても既に5、60年は経過しているが)であり、それまで庶民の足といえば自転車かオートバイであった。

日本の2輪市場は…

2輪の売り上げが急激に落ち込み、市場がだんだんと縮小していったのは2輪に乗られている方なら周知の事実だと思うが、実のところシティーコミューターとしての2輪市場(原付1種~2種)は横ばいな状態で、2輪でも高いシェアを誇るホンダの原付一種の生産量は前年比のマイナス3%落ち込んだ程度の約24万台だったらしい。


ヤマハが展示したトリッキー。前輪が2つ、後輪が1つの3輪車タイプのスクーターで、左右にステアしたときに自転車のようにただ向きが変わるのではなく、接地面が左右で異なるようにリフトする仕組み。モーターショー期間中のヤマハHPではトリッキーを使った「三輪車離れのできない大人」の広告がネット上でも話題を呼んだ。


ヤマハの未来想像図は上向き?

トヨタ系のエンジン開発や2輪でも数々の名車を世に送り出しているヤマハが参考出品したトリッキーは、コストやデザインがどうであれこれからスクーターの市場が少し上向きになるのではないか、という期待が込められているようにも感じた。未来の乗り物として、3輪スクーターが将来流行るのかも…???

奇抜なアイディアか孤高のアイデンティティか

クルマにお買い物仕様のクルマがあって、その対極にスポーツカーやスーパーカーなどのハイエンドモデルが存在するように、2輪でもその構図は変わらない。ホンダが12年ぶりに発表したDunkは原付免許の取れる16歳(高校生)をメインターゲットに据えているスクーターである。12Vの電源ソケットが用意されており、別売りのアダプタを使えば通学中に充電も可能だ。(運転中にスマホ弄りだしそうな人がいて、個人的にアイディアはいいが言うことを聞かない年代に与えていいものかは疑問が残る)

ホンダやスズキ、ヤマハが原付スクーターに力を入れている中、ネイキッドやレーシングレプリカ、アメリカンなどの中~大排気量モデルに注力しているのが川崎重工である。


左:モーターショー2013に出展したカワサキブース。同社の人気モデルNinjaシリーズの最新モデルとZシリーズが展示されていた。右:ホンダ・Dunk……というより横のショーガールをメインに撮った写真でゴメンナサイ。今の高校生の通学スタイルを研究しており、ショルダーバッグを肩掛けしてることが多く、どこか古臭いイメージのあるボックスキャリーを最初からつけないことでリア周りをスッキリさせていた。メットインの容量も原付にしては大きく、メットはもちろん、雨具も搭載できそうだった。

カワサキもエプシロンというビッグスクーターを販売していたが、現在はラインナップから消滅しロードスポーツ中心となっており、独自の道を歩んでいることが分かる。(エプシロンはスズキ・スカイウェブのOEMで2007年まで作っていた)

2輪もダウンサイジングターボの時代へ!

鋭い吹けとアクセルレスポンスで直線でもワインディングでも気持いい走りを信条としている2輪。それに搭載されるエンジンのほぼ9割が加給器を持たないいわゆるNAエンジンだ。

スズキが参考出品したリカージョン。750~1000ccクラスサイズの大きさだがパワートレインは600ccの水冷直列2気筒でターボを搭載する。ちなみにターボを搭載するバイクは前からあるが、ターボ技術がクルマでも未熟だった時代のためあまり普及はしなかったようだ。NAの車両をターボ化してくれるショップも日本にはいくつかあるらしく、このバイクが世に出るまでは趣味の域を出ないのかもしれない……。

クルマではすっかりお馴染みとなったダウンサイジングターボ。いままで中~大排気量エンジンを搭載していたモデルのエンジン排気量を落とし、減ったパワーとトルクを加給器で補うというシステム。構想自体はボルトオンターボも同じと言える。(ボルトオンターボも小排気量エンジンに加給器をつけてひとつ上のクラスと同等の加速力を持たせるようにしている)昨今のダウンサイジングターボと同じで全域でフラットなトルクを出すことでNAと変わらない扱いやすさにするようだ。


終わりに

全7回に渡ってお送りした『2013東京モーターショー特集!」いかがだったでしょうか。3ヶ月も前のイベントレポートをいつまでやってんだ!とお叱りの言葉をいただきそうですが、のんべんだらりとしたスタイルが持ち味(?)ですので、ここまでお付き合いしていただいた皆さんには大変、感謝しています。(見てた人いるのかなぁ……苦笑)企画に関するご意見やご感想はメールにてお待ちしております。それでは。

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